息子が朝っぱらから、こんなことを言うんです。
「お母さん『後悔先に立たず』って知ってる?」と。
どうやら昨日、学校で聞いたらしいんですが
何故、「早く食え!」だの「TV消すぞ!」だのと怒号飛び交う
朝の6時半に言うのだこいつは。しかも「知ってるよ」と言ったら今度は
「どんなときに思った?」と来たもんだ。
「歯ぁ磨いたか?」「顔洗ったか?」と
ドリフのカトちゃんみたいなことを母に喚かれながらですよ。
ホントに空気が読めないヤツです。誰に似たんでしょうか。
しかしながら、母親たる者、息子の質問には答えねばなりません。
「人生後悔しっぱなしだよお母さんは・・・」
「ふ~ん・・・そーなんだ~~(何やら納得してる模様)
それじゃさ~、一番後悔してることって何?」
・・・・・・・・・はい?
しつこいようですが、投稿登校前です。
家を出なくちゃいけない時刻が、刻一刻と迫っているわけですよ。
そんなときに!そんな切羽詰ったこの状況の中で!
数えたら両手両足でもビタ一文足りない母の後悔項目を
発表しろっつーのかよ!カテゴリ別に!
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「オマエを生んだことを今も、これからも
お母さんに後悔させないように生きてってくれ頼むから」
「・・・うん・・・わかった・・・」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
わかったんだ?
理解力のある息子でキクチは幸せです。
とても、爽やかな朝に交わす会話ではありませんが
今後の息子に期待します。でも、鉄板で裏切られまくるに3000点。
・・・もしかしたら最大の後悔は
自分が生まれてきたことかもしれないキクチです、こんばんは。
そんなふうに、うっかり後悔の念に苛まれてしまったわけですが
立ち止まるわけには行きません。淡々と、粛々と日常を送らねば。
その一環として
淡々と、そして粛々と朝の巡回という名のブログ訪問を開始しました。
アタマの中で、ちくわ風味?・・・寄生虫?などと考えながら
こんなキクチのネタになってくれそうなオトモダチになってくれそうな
ココロの広いブロガーさんを物色探していたら電話が鳴ったんです。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・母でした。実の母。
やべえ。
人って、心に疚しいことがあるとドキッとしませんか?
例えばキクチは、クルマじゃなくて歩ってても
白バイやパトカーが近づくと何故かドキドキします。
クルマに乗ってるときだったら、シートベルトもOK、制限速度もOKなのに
恐慌を来たす勢いです。どんだけ疚しく生きてんだってハナシ。
そんな流れから言いますが、キクチは母が怖いんです。
この世で一番怖い人・・或いは、逆らえない人ランキング
ダントツでトップ独走中なんですよ。
そんな母に、朝っぱらからボーっとパソコンやってるなんて知られたら
大激怒されちゃうに決まっています。。。。。(ノ><)ノヒィ
「おはようございます。しばらくご無沙汰しちゃってすみません。
いかがお過ごしですか?」(←マジで)
知らない人が聞いたら、誰?って感じですが実の母なんです。
若い頃、お母さんのことを「ウチのババアが」とか言う不届き者がいましたが
我家ではあり得ません。
そこに母がいなくても、怒られそうで言えませんでした。
・・・・・・コレを読んでる、そこの若いの!
お母さんのことを「ババア」なんて言ったらキクチ怒りますよ?
・・・・・・・・・でも、姑は可。
まあ、そんなことはどうでもいいんですけど母のお言葉は続きます。
母:「本当ね、全然顔も見せないで。忙しいの?」(こ~~~え~~~)
「い・・・そがしいって言うか・・・」
ブログのネタ探しで忙しいなんて、クチが裂けても言えません。
「家にいますよ。ボーーっとしてますけど」(大嘘つき)
母:「まったく!カイ(息子)やタクミさん(ダンナ)は元気なの?
あちらの(ダンナの)お父さんやお母さんはお変わりない?」
「ええ!それはもう、皆さんご健勝のこととお喜び申し上げる勢いで元気です!」
母:「そう、ならいいわ。特にカイは、風邪ひかさないようにね。
ところで、キャスリーン(妹)は仕事のほう、順調なのかしら?」
自分で聞きゃあいいじゃん!とは、怖くて言えません。
「順調みたいですよ?毎日忙しくしてるみたいで・・・」
「車には十分気をつけるように言って。ところで貴女は暇なのね?」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・その後
ウダウダしてるなら、介護施設に入ってるおばあちゃんの顔を見に行けだの
家はきれいにしてるかだの
もうちょっと服装に気を使えだの
髪型と髪の色を何とかしろだの
外出のときは必ず化粧をしろだのと
・・・・・・・・・延々とお説教。。。。(ノ><)ノヒィ 電話を切ったときには
一日が終わったかのように疲れておりました(朝10時)
こんな母に、ジャージで出かけてるなんて言えますか?
朝、ゴミ出しのときですら薄化粧を施す母に
一日中ノーメークでジャージなんて、おっかなくって言えませんよ!
そんなおっかないウチの母は、結婚して専業主婦を10年やった後
千葉では、ちょっぴり名の知れた企業で秘書として25年勤めていました。
普段は何でもないけど、お酒を飲むと人が変わってしまう父に苦労しながら
仕事と家庭を見事に両立させていましたが
キクチが19歳、妹が16歳のときに離婚。
まだ学生だった娘2人を卒業させ、何とか嫁に出し
定年退職した後、非営利団体の事務職を現在も続行中です。
私たち姉妹は、そんな母の背中を見て育ちました。
資格を取りなさい。
誇りを持ってできる仕事をしなさい。
「母子家庭の娘だから」と言われないように生きなさい。
そう言われ続けて育ったんです。
息子が生まれてしばらくしてから、母にこんな本を貰いました。
倚りかからず (1999/10) 茨木 のり子 商品詳細を見る |
これは、一昨年亡くなった、詩人であり童話作家でありエッセイストでもある
茨木のり子さんの詩集です。「よりかからず」と読みます。
この中にある表題作「倚りかからず」に、こんな一文があります。
じぶんの耳目
じぶんの二本足のみで立っていて
なに不都合なことやある
倚りかかるとすれば
それは
椅子の背もたれだけ
全文はコチラ
この詩集には、母の手紙が添えられていました。
『貴女は結婚をして、頼るべき夫ができ、幸運なことに子供も生まれた。
タクミさんのご両親は、私と違って、とても頼りになる大きい存在です。
でも、寄りかかるものが大きくても、きちんと自分の足で立っていられるような
気概を持って生活して欲しい。
それは「甘えるな」ということではなく「凛として生きる」ということです。
カイを、そんな生き方ができるように育てることが貴女の仕事です』
この手紙は、今でもキクチの大切な宝物です。
たぶん・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・家のどっかにあります。
さて。
こんな凛とした母親に育てられたキクチですが
・・・・・・・・・・ヤバいんじゃないでしょうか。
ダンナやダンナの両親どころか
オトモダチの皆さんにまで倚りかかりまくっちゃってますよ。
あまつさえ、アタシって寄生虫?とか言っちゃってますけど、どうなんでしょう。
それゆけ!ジャージ姉妹(ちくわ風味)とか笑ってる場合じゃありませんよ。
息子に「後悔させんな」って・・・言えんのかキクチ。
・・・・・・・・・・・・・・ゴメンね、お母さん。てへ(* ̄ー ̄)>
いい話で終わると思ったら大間違い。
→ジャージシスターズ。
ジャージの上に袢纏なんて素晴らしい!
冬の基本形じゃないですか!
是非、そのお姿を拝見したいものですな。
母は偉大なんですけどね・・・おっかないんです。(まだ言ってる)